一包化された薬剤の名称と数量を自動的に判定
富士フイルム株式会社は9月20日、服用するタイミングごとにまとめて一包化された薬剤の名称と数量を自動的に判定し、調剤薬局などでの薬剤師の監査業務をサポートする一包化監査支援システム「PROOFIT 1D(プルーフィット ワンドース)」を開発したと発表した。このシステムは、今秋の発売を予定している。
昨今、高齢化に伴って慢性疾患が増え、一回に服用する薬剤が多くなっており、薬剤の飲み忘れや飲み間違いを防止するために薬剤の一包化ニーズが高まっている。薬剤師には、患者に薬剤を渡す際、薬剤の種類や数量に間違いがないかを確認する監査業務が義務付けられている。現在、一包化された薬剤の監査業務では、薬剤師が一包ごとに薬剤の種類と数量を目視で確認しているため、大きな作業負荷がかかっている。
モニター画面上で薬剤師が監査しやすい情報を提供
PROOFIT 1Dは、一包ごとに錠剤の刻印や文字、カプセル剤の色や形などを高精度に読み取って、それぞれの薬剤の名称と数量を自動的に判定できる一包化監査支援システム。同社が持つ光学設計技術や画像処理技術を活用して、錠剤やカプセル剤の高画質撮影を実現した。また、独自の画像認識技術で、一つひとつの錠剤やカプセル剤を高速・高精度に読み取ることができる。さらに、新たに開発した「錠剤の刻印や文字の抽出技術」により、これまで困難であった、錠剤の表裏や刻印の向きをそろえた、一包化された薬剤の一覧表示が可能となった。刻印を強調表示できる機能も搭載しているため、モニター画面上で薬剤師が監査しやすい情報を提供するという。
画像はリリースより
このほか、監査に使用した画像を専用パソコンに50万包分保存することが可能。いつでも画像を検索して確認できるため、履歴管理も効率的に行うことができるとしている。
▼関連リンク
・富士フイルム株式会社 ニュースリリース