糖鎖改変型タイプIIのヒト化抗CD20モノクローナル抗体
中外製薬株式会社と日本新薬株式会社は8月29日、CD20陽性の濾胞性リンパ腫を効能・効果として、糖鎖改変型タイプII抗CD20モノクローナル抗体「ガザイバ(R)点滴静注1000mg」(一般名:オビヌツズマブ(遺伝子組換え))の販売を開始したことを発表した。
現在、CD20陽性の濾胞性リンパ腫に対する標準治療としては、リツキサン(R)とベンダムスチンの併用(BR療法)、リツキサンとCHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)療法の併用(R-CHOP療法)、またはリツキサンとCVP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾロン)療法の併用(R-CVP療法)が行われている。
P3試験で標準治療を上回る有用性を確認
ガザイバは、非ホジキンリンパ腫の治療薬として国内外の治療ガイドラインで推奨されているリツキサンと同様、幹細胞や形質細胞以外のB細胞上に特異的に発現するタンパク質CD20に結合することで効果を発揮する。同剤は、糖鎖改変型タイプII抗CD20モノクローナル抗体として、標的となるB細胞を直接、および体内の免疫系とともに攻撃し、破壊するようデザインされている。
同剤は、国際共同第3相臨床試験GALLIUM試験などの成績により、標準治療を上回る有用性が確認されているという。両社は、CD20陽性の濾胞性リンパ腫に対する標準治療のひとつとして患者の治療に貢献できるよう、協力して取り組んでいくとしている。
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・中外製薬株式会社 ニュースリリース