スマートフォン(例:iPhone)やタブレット型端末(例:iPad)の利用者拡大の勢いが止まらない。医師はどの程度、スマートフォンやタブレット型端末を所有、あるいは所有予定なのか、その実態と利用目的を調査した。
なお、今回は、8か月前に行った同様の調査と比較し、状況変化も確認する。
【スマートフォン】を、お持ちですか。または購入してみたいと思いますか。
※【スマートフォン】とは:携帯情報端末(PDA)と電話機が融合した携帯端末を指します。【タブレット型端末】よりも小型です。本日現在では、iPhoneが最も販売実績があります。
スマートフォンの所有状況を確認したところ、全体の17.3%が所有しており、8か月前の8.7%に比べて約2倍となった。病院勤務医と診療所開業医とであまり差はない。所有予定者は22.0%(=21.0+1.0)と8か月前の18.7%より増加しており、普及に加速がついている状態。「スマートフォンを知らない」人は、ほぼゼロであった。
どのスマートフォンをお持ちですか/所有予定ですか。
所有者および所有予定者に具体的な機種を聞いたところ、iPhoneが引き続きNo.1。しかしながら、Android端末も今後は急速にシェアを伸ばしそうだ。病院勤務医では既に拮抗している。
仕事上(医療現場)で、どんなことに【スマートフォン】を利用中/したいですか。
スマートフォンの所有者および所有予定者に、その利用目的を尋ねた。メールやスケジュール管理などが定番だが、医師特有の使い方をしている人も多い。
解答例
- 従来は白衣のポケットに入っていた小型本や冊子(薬の本、感染症や各種ガイドラインの抜粋本・冊子)や、自分でまとめたメモ帳の代わりに。(公立病院勤務・女性・37歳)
- 仕事でスマートフォンは使用していません。ただしiPadを画像転送や救急搬送/訪問診療などの目的で使用しています。(私立病院[100床以上]勤務・男性・54歳)
- 院内、院外を問わず、電子カルテやPACSと離れている環境でも画像や検査データのチェックをし、即座に指示を出したい。(大学病院勤務・女性・41歳)
- 老人ホームの往診でメモ代わりに使っている。それ以外は、医者同士の意見交換にTwitterやメール、メーリングリストなどパソコン同様に使えるのが便利。(無床診療所勤務・男性・54歳)
- 往診時の携帯電子カルテ管理に利用してみたい。(無床診療所勤務・男性・42歳)
- 自宅にいる時、病院よりTELがくる場合、状況に写メを送ってもらい対処方法を考える。(私立病院[100床以上]勤務・男性・54歳)
- レントゲン画像の取り込み、データーの取り込み、によりどこでも仕事が出来るようにしたい。(私立病院[100床以上]勤務・男性・49歳)
- E-mail を転送して、メール着信をリアルタイムで知り、すぐに処理をする。画像を送って相談などをする。もちろん通常の mail (SMS) 電話は使用しています。ドコモと使い分けていますが、上記のことは通常の携帯でもできますが、iPhone では操作が簡単で同じ事ができます。(無床診療所勤務・男性・55歳)
- 薬の検索、病気の検索、患者さんへの説明など(公立病院勤務・男性・58歳)