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訂正・差し替え 腫瘍分野の新たなグローバルリーダーを目指し、大鵬薬品が8種類の新しい抗がん化合物に関するデータを発表

2012年11月09日 AM08:25
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ダブリン

(ビジネスワイヤ) – 世界で初めて経口投与可能なフルオロウラシル(FU)製剤を開発した大鵬薬品工業株式会社(本社: 東京、社長: 小林将之)は、ファースト・イン・クラスの可能性のある薬剤を含む、8種類の新しいオンコロジー領域化合物の早期データを発表します。データはアイルランド・ダブリンで2012年11月6~9日に開催されている第24回EORTC-NCI-AACRシンポジウム「分子標的とがん治療」にて発表されますが、既存の代謝拮抗剤をより改善した薬剤や新たな分子標的薬を開発するという、がんに立ち向かう大鵬薬品の堅実な取り組みを浮き彫りにするものです。

大鵬薬品の小林将之社長は、次のように述べています。「今回発表されるデータは新しい分子標的薬や次世代の細胞障害性抗がん剤における大鵬薬品の研究開発力を示すとともに、がん患者の治療選択肢を拡げるための活動に、当社が一貫して取り組んできたことを示すものです。革新的な研究開発における当社の戦略は、この10年以内にオンコロジー領域でトップ10入りを目指す大鵬薬品の追求を確かなものにします。」

急速な進歩

大鵬薬品は50年前に革新的な製品開発の基礎を築き、迅速な成果を上げるために絶え間ない努力を傾けてきました。こうした取り組みを最もよく表しているのは、前臨床開発および臨床開発における抗悪性腫瘍剤TAS-102の最新成果です。EORTC-NCI-AACRシンポジウムで発表される前臨床の結果では、広く評価に用いられている乳がん動物モデルで評価した結果、TAS-102の成分であるFTD  のDNA取り込みにより、腫瘍増殖の顕著な遅延効果を示すこと、さらに大腸がんモデルにおいても生存率向上を示すことが分かりました。

日本で実施されたTAS-102の臨床第2相試験では、転移性大腸がん患者における生存期間の改善が示されました。大鵬薬品はこの第2相試験から得た心強い結果を受け、15カ月以内にグローバル第3相プログラムを開始するため、欧米での第1相試験を完了しました。

新しい治療選択肢(単独および併用療法)の探求

大鵬薬品はスムーズに連携できる研究ネットワークとして、つくば研究センター・徳島研究センター・臨床開発センター・大鵬ファーマUSAから構成されるネットワークを構築しました。この統合ネットワークは数多くの治療薬の創薬・開発をサポートしています。大鵬薬品の研究は科学的に開発の方向性を導き、最新かつ革新的な技術を適用することで、最高水準の創薬を実現しています。これらの研究によって生み出される薬剤は、単剤もしくは既存の治療薬との併用で、がん治療における既存の選択肢よりも安全で有効なプロファイルを示す治療薬として研究が行われています。

大鵬薬品のパイプラインの前臨床結果から、主に以下をEORTC-NCI-AACRシンポジウムで発表します。

  • TAS-114はファースト・イン・クラスのdUTPase (デオキシウリジン5’-三リン酸ヌクレオチドヒドロラーゼ)/DPD (ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ)二重阻害剤で、前臨床試験においてカペシタビンおよびS-1との併用にて評価が実施されました。In vitro試験においては、主要経路を制御する効果とフルオロウラシルの細胞毒性の増強効果を示しました。現在、固形腫瘍に対する治療薬として、カペシタビンとの併用およびS-1との併用について評価するための第1相試験がそれぞれ実施されています。
  • TAS-115は肝細胞増殖因子受容体(c-Met)と血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)に対する二重阻害剤で、前立腺癌細胞の増殖と破骨細胞の分化と骨吸収を抑制しました。また、c-MetとHGFの発現の組み合わせは、TAS-115による治療効果の有望なバイオマーカーになると考えられます。大鵬薬品は、TAS-115を固形腫瘍の治療薬として開発中で、現在、臨床第1相試験が進行中です。
  • TAS-116はHSP90阻害剤で、腫瘍/網膜における高い薬剤濃度比を示しました。この特性は、同じクラスの薬剤で問題になっている眼毒性を最小限に抑える上で重要と考えられます。
  • TAS-117はAKT阻害剤で、in vitroおよびin vivoのモデルで、タキサン系薬剤との併用にてアポトーシス誘導を増強し、相乗的な抗腫瘍作用を示しました。
  • TAS-2104は高い選択性を有するオーロラA阻害剤で、タキサン系薬剤の増殖抑制作用を増強することが確認され、タキサン系薬剤との併用を主とした臨床試験を実施するにふさわしいことが示されました。
  • TAS-2913は内皮増殖因子受容体(EGFR)変異型に対して選択的な阻害作用を示す化合物で、in vitroにおける試験の結果、従来のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤への抵抗性を示す非小細胞肺がんに効果を示し、TAS-2913が新しい治療選択肢となる可能性が示唆されました。
  • TAS-2985は繊維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)に対する低分子阻害剤で、動物の異種移植モデルにて強力な腫瘍増殖抑制を示し、薬力学アッセイでは異種移植モデルにて選択的にFGFR活性を阻害することが示唆されました。 また、in vitroにおいて、FGFR依存的にヒトがん細胞株の増殖を阻害しました。

大鵬薬品工業株式会社について

大鵬薬品は大塚ホールディングス株式会社の子会社です。大鵬薬品は、オンコロジー、アレルギーおよび免疫、泌尿器の3分野に注力する研究開発型のスペシャリティファーマです。大鵬薬品の企業理念は、「私たちは人びとの健康を高め満ち足りた笑顔あふれる社会づくりに貢献します」という形で表されています。大鵬薬品は特にオンコロジーの分野で、日本をリードする企業として知られ、世界的にがん治療に貢献する医薬品の開発を行っています。オンコロジー以外の分野でも、人々の生活の質を向上させるのに役立つ高品質の製品を創出しています。また、大鵬薬品は、人々の充実した生きがいのある人生を支援するためのOTC医薬品の提供を目指しています。

大鵬薬品の詳細については、http://www.taiho.co.jp/english/をご覧ください。

大塚ホールディングス株式会社について

大塚グループは、多様性に富むヘルスケアグループで、「世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する(Otsuka-people creating new products for better health worldwide)」という理念の下でグローバルな活動を行っています。大塚グループは世界の24カ国・地域で事業を展開しています。

詳細については、当社のウェブサイトwww.otsuka.com/en/をご覧ください。

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