整水器から生成される電解水素水の事前飲用によるストレス抑制効果を検証
株式会社日本トリムは12月28日、整水器から生成される電解水素水を事前飲用させたラットのストレス負荷に対する生体応答への影響を調べた結果、電解水素水の事前飲用により、ストレスにさらされた際の生体の酸化ストレスと炎症が抑制され、ストレスに対する耐性が強くなることが確認されたと発表した。この研究は、理化学研究所生命機能科学研究センター・チームリーダーの渡辺恭良医学博士、日本トリムMD室室長の樺山繁博士らの共同研究グループによるもの。研究成果は、「Biochemical and Biophysical Research Communications」に掲載されている。
画像はリリースより
生体に対して、制御しにくいストレス(心理的、肉体的)が負荷されるとさまざまな不調が発生し、精神疾患、慢性疲労症候群、感染症そして生活習慣病等が引き起こされやすくなると考えられている。その避けられないストレスに対して耐性を持つことができれば、健康寿命延伸に寄与することが期待される。胃腸症状の改善の効果が認められた管理医療機器である整水器から生成される電解水素水はこれまで、試験管内試験、細胞試験、動物試験により抗酸化能があることが学術発表されてきた。
そこで研究グループは今回、整水器から生成される電解水素水を事前に飲用しておくことにより、制御しにくい持続的なストレスにさらされた際の生体応答への影響を評価することを目的として研究を行った。
電解水素水の事前飲用がマウスの酸化度上昇を抑制、抗酸化力の低下・血液中のストレス応答ホルモン濃度の変動を防止
研究では、実験用ラットを電解水素水飲用群または対照水飲用群の2つに分け、1週間自由に飲水させた。その後、高さ2.2cmの水を張ったゲージに5日間置くことで慢性ストレスを与えた。その5日間は、自由飲水と一定量の強制飲水をした。持続的ストレスの前後で血中の酸化ストレスマーカー、抗酸化ストレスマーカー、炎症マーカー、ストレス応答ホルモン濃度の変化を調べた。
その結果、電解水素水の事前飲用は、浸水ストレスによる血液中の酸化ストレスマーカーの一つである酸化度(d-ROMs)の上昇を有意に抑制し、抗酸化能の指標の一つである抗酸化力(BAP)の低下を防いだ。また、電解水素水飲用群は抗酸化力/酸化度比(BAP/d-ROMs)も、6.8±0.2から7.7±0.2へ上昇しており、還元側へ有意にシフトしていた。さらに、電解水素水飲用群のストレス後の炎症マーカーは、対照水群より有意に低かった。このことから、電解水素水の事前飲用が、浸水ストレスによる血液中の炎症マーカーの一つ(IL-1β)の上昇を有意に抑制することが判明した。加えて、電解水素水の事前飲用が浸水ストレスによる血液中のストレス応答ホルモン濃度の変動を防ぐことも明らかになった。
電解水素水の抗酸化作用と抗炎症作用でストレス耐性が強化された可能性、ヒトでの検証に期待
これらの結果から、電解水素水を事前飲用しておくことで、ストレス環境下に置かれても、電解水素水の抗酸化作用と抗炎症作用により、ストレス応答が緩和されること、つまり、ストレス耐性を強くすることが示唆された。
今回の研究により、飲み水を、水道蛇口に接続した整水器から生成される電解水素水に替えるだけで、ストレス耐性を強くできる可能性が示された。「このことは生活習慣化しやすい解決策の一つになると考えられる。今後ヒトでの検証も期待される」と、研究グループは述べている。
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