投資会社と組合の共同設立に関する基本合意書を締結
武田薬品工業株式会社と株式会社ウィズ・パートナーズは8月3日、日本の創薬エコシステムの推進を目的とした投資組合の共同設立に関する基本合意書を締結したことを発表した。この投資組合は、「創薬維新投資事業有限責任組合(創薬維新ファンド、英語名:Drug Discovery Gateway Investment Limited Partnership)」と命名され、2018年11月の事業開始を予定している。
ウィズ・パートナーズは、日本を拠点とする独立系の投資会社。今回の合意に基づき、同社は、無限責任組合員として創薬維新ファンドを立ち上げる。武田薬品は、100%子会社の創薬プラットフォームカンパニーである、アクセリードドラッグディスカバリーパートナーズ株式会社の株式を創薬維新ファンドに現物出資し、有限責任組合員として創薬維新ファンドの持分を保有することになる。
グローバル投資家やバイオ・製薬業界に参画呼びかけ
今回の中核投資先企業となるアクセリードは、2017年7月に武田薬品の創薬研究部門の創薬プラットフォーム事業を承継し事業を開始した、日本の製薬業界では初の統合的創薬ソリューションプロバイダー。非臨床創薬研究に関わる全ての機能と、各分野での豊富な技術や知識、経験を持つ人材を有し、幅広い疾患領域において、初期探索研究から候補化合物の最適化、さらには臨床開発への橋渡しのプロセスまで、それぞれのニーズにあわせたワンストップショップサービスを行っている。
アクセリードは、武田薬品から創薬維新ファンドへの株式の現物出資以降、武田薬品から独立した企業として、武田薬品のみならず、製薬企業やベンチャー企業に対して、創薬サービスを幅広く提供している。同ファンドは、アカデミアやベンチャー企業への戦略的投資と、アクセリードの創薬に関する経験とプラットフォームを融合させ、国内の創薬エコシステムをリードすることで、ファンドとしての成功を目指すという。
今後は、国内のみならずグローバルの投資家やバイオ・製薬業界に、有限責任組合員としての創薬維新ファンドへの参画を呼びかけ、アカデミアやベンチャー企業に戦略的な投資を行うことで、ウィズ・パートナーズと武田薬品は革新的な医薬品や治療法の実現を推進していくとしている。
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・武田薬品工業株式会社 ニュースリリース