医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 抹茶の認知症予防効果を検証する臨床試験実施へ-島津製作所ら

抹茶の認知症予防効果を検証する臨床試験実施へ-島津製作所ら

読了時間:約 19秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年06月25日 AM11:30

MCI・プレMCIの被験者を対象に

株式会社島津製作所と株式会社伊藤園、筑波大学発ベンチャーの株式会社MCBIは6月21日、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)を対象とした臨床試験「抹茶の認知機能低下抑制効果を評価する試験」を行うことで合意したと発表した。


画像はリリースより

厚生労働省の発表によると、2025年には65歳以上の認知症高齢者の数が約700万人(5人に1人)に増加すると予測されており、認知症予防は喫緊の社会的課題となっている。

総予算2億円、1年かけて総合的な面から解析

この臨床試験では、MCIおよびプレクリニカル期(プレMCI)の被験者を対象に「抹茶を摂取することで認知機能の改善がみられるか」を検証し、飲料を含めた食事など生活習慣の改善による認知症予防につなげていきたいと考え。総予算約2億円を投じて1年をかけ、抹茶摂取の介入前後において、被験者への各種認知機能検査、血中バイオマーカー測定、血中動態分析、脳イメージング(fNIRS、アミロイドPET)、睡眠調査など、これまでにない総合的な面からの解析を実施する世界で初めての研究となるという。

なお、同試験には3社の他に、医療法人社団創知会や国内大学医療機関が参加。また、世界初のアルツハイマー型認知症の治療薬「」の開発者である同志社大学の杉本八郎客員教授や医療統計の専門家もアドバイザーとして研究に参加する予定。(大場真代)

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • パーキンソン病、足こぎ車いすの有用性を確認-畿央大
  • 軟骨無形成症、CDK8阻害剤投与で疾患マウスの長管骨伸長-岐阜薬科大ほか
  • 骨肉腫、Mcl-1阻害剤を用いた治療法が有効である可能性-がん研
  • 過分化メラノーマモデルを樹立、免疫学的特徴を解明-埼玉医大
  • 心不全の治療薬開発につながる、障害ミトコンドリア分解機構解明-阪大ほか