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新国衛研が川崎殿町で始動-「評価科学」研究の拠点に

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2018年03月05日 AM10:30

川崎市の殿町国際戦略拠点「」に移転した国立医薬品食品衛生研究所の新庁舎開所式が2日に開かれ、1874年に前身である東京司薬場が神田和泉町に設置されて以来、140年以上の長い歴史を刻んできた国衛研の新たな門出を祝った。新庁舎では、先端医薬品の開発を支援するレギュラトリーサイエンス研究など三つの柱を設けて研究を加速させ、21世紀のレギュラトリーサイエンス研究拠点への発展を目指す。

開所式で国衛研の川西徹所長は「これまで一貫して医薬品、食品、化学物質の人への影響について品質、有効性、安全性を科学的に評価するレギュラトリーサイエンスを行ってきた」と強調。「殿町地区は21世紀の国衛研のさらなる展開に最適の地であり、まず創設以来、一貫して取り組んできた食と暮らしの安全のための試験研究を維持、発展させていく。また、レギュラトリーサイエンス研究を大きく展開し、羽田空港に隣接する地の利を生かして国際発信し、国際的に代表的な研究拠点に発展させていきたい」と抱負を語った。

あいさつに立った高木美智代厚生労働副大臣は、「キングスカイフロントの中で、国衛研はオープンイノベーション拠点の形成に寄与することが期待されており、そうした期待に応えられるようしっかり取り組んでいく」と表明。国衛研は、レギュラトリーサイエンスの成果を厚生労働関係の科学技術施策に反映させ、国民の健康と生活環境の維持向上を推進していく使命と責務を負っているとし、「国衛研に課された使命と責務をしっかり認識し、この地で新たな歴史を刻んでいきたい」と決意を新たにした。

来賓として出席した黒岩祐治神奈川県知事は、「知事に就任して、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区を勝ち取ったとき、真っ先に手を挙げてくれたのが国衛研だった」とのエピソードを披露。未病を改善する取り組みと最先端の医療技術を追求するアプローチを融合させる取り組みを行ってきたことを紹介し、「未病の改善と最先端の医療技術を追求するアプローチを結びつけることこそが、まさにレギュラトリーサイエンスの大きな使命だと思っている。国衛研があるからこそ、特区が世界に光を放つ素晴らしいエリアになると確信している」とエールを送った。

国衛研は、殿町の新庁舎で先端的医薬品・医療機器の開発を支援するレギュラトリーサイエンス研究など三つの柱を設定して研究を展開し、さらに医薬品・食品・化学物質の3分野の融合プラットフォーム研究も行っていく予定だ。

 

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