米国を含む50か国以上で承認取得済み
MSD株式会社は9月28日、根治切除不能な悪性黒色腫に対する効能・効果についてヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体(抗PD-1抗体)「キイトルーダ(R)点滴静注20mgおよび100mg」(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))の製造販売承認を取得したと発表した。
同剤は、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に主に発現するリガンドPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害するヒト化モノクローナル抗体。PD-1受容体に結合して受容体とリガンドとの相互作用を阻害することによって、抗腫瘍免疫応答を含むPD-1経路を介する免疫応答の阻害を解除する。
これまでに米国を含む50か国以上で悪性黒色腫における承認を取得しており、米国では非小細胞肺がん、頭頸部がんの適応でも承認されている。また、世界では30を超えるがん種に対し300以上の臨床試験が進行中だ。
国内では膀胱がんなどを対象にした後期臨床試験が進行中
日本国内においては、膀胱がん、肺がん、乳がん、大腸がん、食道がん、胃がん、頭頸部がん、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、肝がん、卵巣がん、前立腺がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中で、2016年2月29日には、切除不能な進行または再発の非小細胞肺がんを効能・効果として承認申請を行っている。また2015年10月27日には、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果について、厚生労働省から「先駆け審査指定制度」施行後初めての対象品目のひとつに指定された。
皮膚がんの一種である悪性黒色腫は、国内で約4,000人が罹患し、年間約600人が死亡している。切除不能または転移性の悪性黒色腫の予後は依然として悪く、治療の選択肢も限られている。
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・MSD株式会社 ニュースリリース