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レンビマの併用療法、進行性腎細胞がんの適応でFDAが追加承認-エーザイ

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2016年05月20日 AM06:00

進行性腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法

エーザイ株式会社は5月16日、新規抗がん剤「レンビマ(R)」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)について、米国のエーザイ・インクエーザイが「血管新生阻害薬の前治療歴を有する進行性腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法」の適応で、FDAから適応追加の承認を取得したと発表した。

腎がんの罹患者数は、米国で約5万8,000人と推定されており、腎細胞がんは腎臓がんの90%以上を占めている。手術が難しい進行または転移性腎細胞がんでは、分子標的薬による治療が標準だが、5年生存率が低いため、アンメット・メディカル・ニーズが高い。

レンビマは、経口投与可能な新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤。血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)であるVEGFR1、VEGFR2、VEGFR3や線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)のFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4に加え、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のPDGFRα、KIT、RETなどの腫瘍血管新生または、腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼ(RTK)に対する選択的阻害活性を有する。

免疫チェックポイント阻害剤との併用療法など複数の臨床試験も進行中

今回の承認は、血管内皮細胞増殖因子を標的とした前治療歴を有する、切除不能な進行または転移性腎細胞がんの患者を対象としたレンビマとエベロリムスの併用投与の有効性と安全性を評価した臨床第2相試験(205試験)の結果に基づくもの。同試験では、併用投与群は、エベロリムス単剤投与群と比較して、主要評価項目である無増悪生存期間()を有意に延長するとともに、より高い奏効率を示したという。高頻度に認められた有害事象は下痢、食欲減退、疲労。グレード3以上の高頻度に認められた有害事象は、下痢、高血圧、疲労だった。

同剤はこれまでに、甲状腺がんに対する適応で、米国、日本、欧州、韓国、カナダなど40か国以上で承認を取得し、アジア諸国、ロシア、オーストラリア、ブラジル、メキシコなど世界各国でも承認申請中。また、欧州で2016年1月に、進行または転移性腎細胞がんに係る適応に関して新たな申請を行っており、日本の当局とも申請に向けての協議を行う予定だという。さらに、肝細胞がん(臨床第3相試験)や子宮内膜がん(臨床第2相試験)、胆道がん(臨床第2相試験)、免疫チェックポイント阻害剤との併用療法(臨床第1b/2相試験)など、複数のがんを対象にした臨床試験が進行し中としている。

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