ドイツおよび日本の地裁に提起
塩野義製薬は株式会社8月18日、同社の抗エイズウイルス(HIV)薬に関するドイツおよび日本の特許に基づき、米メルク社のドイツ法人であるMSD Sharp & Dome Gmbhと欧州関連会社、および日本法人であるMSD株式会社に対する特許権侵害訴訟を、それぞれ8月17日付けで、ドイツのデュッセルドルフ地裁と東京地裁に提起したと発表した。
対象特許は、ドイツのDE60242459.3号と、日本の特許第5207392号の、HIVインテグラーゼ阻害薬に関する特許。MSD社が販売するHIVインテグラーゼ阻害剤「アイセントレス(R)」(一般名:ラルテグラビル カリウム)が、これらの特許を侵害していると主張し、特許権使用料の支払いを求めている。
HIVインテグラーゼ阻害剤に関して単独で保有する特許
今回、塩野義製薬が主張する特許侵害の対象は、抗HIV薬の用途特許。この特許は、ViiV社が世界各国で製造・販売しているHIVインテグラーゼ阻害薬「テビケイ(R)」(一般名:ドルテグラビルナトリウム)の関連で、塩野義製薬とGSK社が共有している特許とは関係なく、塩野義製薬が単独で保有する特許であると説明している。
塩野義製薬では、知的財産は極めて重要な経営資源であるとしており、今後も同社の知的財産を侵害または侵害する恐れが生じた場合には、万全な法的対応をはかっていくとしている。
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・塩野義製薬株式会社 プレスリリース