セロトニン5-HT2AおよびドパミンD2受容体を選択的に遮断
ラクオリア創薬株式会社は3月6日、第二世代(非定型)統合失調症治療薬「ジブラシドン」(一般名:塩酸ジブラシドン水和物)について、ライセンス先であるMeiji Seika ファルマ株式会社によって、国内における第3相臨床試験が開始されたと発表した。
幻覚や妄想など多様な症状を呈する精神疾患の一つである統合失調症は、約100人に1人の割合で罹患すると言われている。ジプラシドンは、脳内のセロトニン5-HT2AおよびドパミンD2受容体を選択的に遮断することで治療効果を発揮する薬剤であり、既存の第二世代統合失調症治療薬と同等の効力を有しながらも、体重増加や血糖値上昇などの副作用が少ないことが特長とされている。
米国の統合失調症治療ガイドラインでは、第一選択薬として収載
ラクオリア創薬は、2011年3月に明治製菓株式会社(現:Meiji Seika ファルマ株式会社)と、ジプラシドンの日本における独占的な開発および販売に関するライセンス契約を締結している。また同剤は、米ファイザー社によって既に83か国で販売されており、米国における統合失調症治療のガイドラインでは、第一選択薬として収載されている。
なお、同試験の内容は一般財団法人日本医薬情報センター(略称:JAPIC)のウェブサイトにて公開される予定。