がん化学療法による発熱性好中球減少症を適応症に
協和発酵キリン株式会社は9月26日、同社の取り扱う持続型G-CSF製剤「ジーラスタ(R)皮下注3.6mg(一般名:ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え))」について、がん化学療法による発熱性好中球減少症を適応とする国内製造販売承認を取得したと発表した。
画像はwikiメディアより引用
同剤は、米アムジェン社が創製し、キリンホールディングスとアムジェン社のジョイントベンチャーであるキリン・アムジェン社から導入されたもの。遺伝子組換え技術によって生産されるタンパク質製剤「Granulocyte-Colony Stimulating Factor(G-CSF)」であり、好中球を選択的に増加させ、その機能を亢進させる作用がある。
1サイクル1回の投与でフィルグラスチム連日投与に劣らぬ効果を発揮
ジーラスタは、がん化学療法による好中球減少症の治療に用いられる「フィルグラスチム」をペグ化したもので、がん化学療法1サイクルに1回の皮下投与で、従来実施されてきた連日のフィルグラスチム投与に劣らない効果を発揮することが確認されているという。これにより、患者の投与負担を軽減することや外来化学療法実施後の通院負担を軽減することができる。
さらに同剤を好中球減少症発症前に投与することにより、好中球減少症による感染症発症リスクを低減できるため、がん化学療法の薬剤投与量やスケジュールの遵守が可能となるなどの利点もあると期待されており、最適ながん化学療法の実施に寄与すると期待されている。(紫音 裕)
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・協和発酵キリン株式会社 ニュースリリース