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緑内障のメカニズムは矛盾したタンパク質の働きが関与

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2014年08月05日 AM09:00
マウスを使った実験で明らかに

アメリカと中国の合同研究チームからの報告で、緑内障のメカニズムの一端が明らかになりました。


この画像はイメージです
Freedigitalphotos.net by digitalart

緑内障にはいくつかの種類がありますが、このうち急性閉塞隅角緑内障といわれるものは、特に失明の率が高いタイプとされています。アメリカでは、緑内障全体のうち閉塞隅角緑内障は1割程度であるにもかかわらず、アジア人の間ではおよそ半数がこのタイプに該当するという民族的な特徴もあります。

がんや脳卒中の研究との共通点も

今回、マウスを使った実験で、Toll-like receptor 4(TLR4)という特定の遺伝子を持っている場合、眼圧が上がりやすいことが分かりました。TLR4は、caspase-8というタンパク質を活性化します。そしてcaspase-8には、細菌に感染したときに身を守るタンパク質を作り出す信号を発信するという働きがあるのです。

ところが緑内障の場合では、ここで深刻な問題が生じます。感染から身を守るタンパク質が活発に働くと、緑内障の場合、炎症を起こした角膜の細胞死を引き起こします。そして、これにより眼圧上昇が発生するのです。

このメカニズムを証明するために、TLR4またはcaspace-8が働かないようにしてみると、角膜の細胞死のスピードを抑えることができました。

細胞死に関連するcaspace-8を抑制することは、近年がんや脳卒中の治療のために研究が進められています。研究チームでは、このタンパク質抑制剤が将来的に緑内障の治療にも使えるようになるのではないかと期待しています。(唐土 ミツル)

▼外部リンク
Caspase-8 promotes NLRP1/NLRP3 inflammasome activation and IL-1β production in acute glaucoma
Acute Glaucoma Discovered to be an Inflammatory Disease

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