血清型A,C,Y及びW-135によるIMDを予防
サノフィ株式会社は7月4日、厚生労働省から髄膜炎菌ワクチン「メナクトラ(R)筋注(一般名:4 価髄膜炎菌ワクチン(ジフテリアトキソイド結合体))」の製造販売承認を同日付けで取得したと発表した。
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メナクトラは髄膜炎菌(血清型A,C,Y及びW-135)による侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)を予防するワクチン。2010年の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」による審議の結果、医療上の必要性が高いと判断され、同社は厚生労働省から開発要請を受けて同ワクチンの臨床開発を行い、今回の日本初承認に至った。
同ワクチンの製造元であるフランス・サノフィパスツール社は、IMDに対し40年間にわたって研究・開発を進めており、単価(血清型A)多糖体ワクチン、2価(血清型A,C)多糖体ワクチン、4価(血清型A,C,Y及びW-135)多糖体ワクチン、4価(血清型A,C,Y及びW-135)結合体ワクチンを、世界で初めて開発し、いずれも世界保健機関(WHO)から事前資格審査を得ている。
IMD情報センターで、啓発活動をサポート
国内におけるIMDの認知度は低く、情報も限られているのが現状だという。しかしIMDは罹患率は低いものの、原因となる髄膜炎菌は細菌性髄膜炎を起こす他の細菌と比べて100倍から1,000倍の内毒素を産出するため、症状が急速に進み発症から24~48時間以内に患者の5~10%が死に至る、重篤性の高い疾患でもある。
適切な治療を受けた場合にも、11~19%の割合で難聴、神経障害、手足の切断など生涯続く後遺症が残ることが報告されている。国内では乳幼児と10代に多く発症が見られ、死亡者全体の半数を15~30代が占めているという。
このため、同社は今年4月に国内においてIMDの啓発を目的とした情報提供を行う「IMD情報センター」を設立。同センターは、国内外の患者会や関連団体と連携、IMDに関する最新情報を、医療従事者をはじめ、広く一般の方々に向けて提供するとしている。(浅見園子)
▼外部リンク
・サノフィ株式会社 プレスリリース
・IMD情報センター