乳児におけるCINVに関する適応を有する初めての薬剤
エーザイ株式会社は5月29日、制吐剤「ALOXI(R)(一般名:パロノセトロン塩酸塩)」について、生後1か月~17歳までの小児における初回および反復的な催吐性を有するがん化学療法(高度な催吐性を有するがん化学療法を含む)による急性の悪心・嘔吐(CINV)の予防に係る適応追加が、米国食品医薬品局(FDA)より承認されたと発表した。
この画像はイメージです
同剤独占期間は2015年10月13日まで
今回の承認は、FDAからの小児臨床試験実施要請書に応じて実施された、オンダンセトロンとの無作為化、二重盲検の非劣性試験に基づくもの。主要評価項目である化学療法後24時間以内に嘔吐や吐き気がなく、制吐剤の投与も必要としない完全奏功率は、オンダンセトロン投与群が58.6%だったのに対し、ALOXI投与群は59.4%となったという。
有害事象で最も頻度が高いものは頭痛だが、有害事象発生頻度は両投与群とも同等との結果だったとしている。また同試験では、小児における体重あたりの本剤投与量が成人に比較して高く設定されていたが、安全性プロファイルはこれまで成人において確認されているものと同様だったとしている。
これにより小児臨床試験実施要請書に基づく有用性が認められ、2015年10月13日までの6か月間、同剤の米国における独占期間が延長される。(伊藤海)
▼外部リンク
米国において制吐剤「ALOXI」の小児適応に関する承認取得
http://www.eisai.co.jp/news/