医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > JSTら共同研究グループ 言語の文法処理を支える神経経路を発見

JSTら共同研究グループ 言語の文法処理を支える神経経路を発見

読了時間:約 57秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年02月20日 PM06:00

東京大学酒井教授らによる共同研究で

独立行政法人科学技術振興機構(JST)は2月11日、東京大学大学院 総合文化研究科の酒井邦嘉教授、昭和大学横浜市北部病院の金野竜太講師、東京女子医科大学 先端生命医科学研究所の村垣善浩教授らが共同で、言語の文法処理を支える3つの神経回路を初めて発見し、言語障害の1つである文法障害に伴う脳活動の変化を解明したと発表した。同研究成果は、英国科学誌「Brain」オンライン版に現地時間2月11日付で公開されている。

(画像はプレスリリースより)

小脳を含む広範なネットワークを形成

同研究グループは、左前頭葉の脳腫瘍患者21名と健常者のべ49名に日本語の文法能力をテストし、詳細に調べることで、左前頭葉に脳腫瘍がある患者の脳の構造と機能について、脳腫瘍の部位により異なるタイプの言語障害(特に文法障害)が生じることを明らかにした。また、言語の文法処理を支える神経回路が3つ存在し、大脳の左右半球と小脳を含む広範なネットワークを形成するということが初めて明らかになったという。(小林 周)

▼外部リンク

独立行政法人科学技術振興機構 プレスリリース
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140211/

Differential reorganization of three syntax-related networks induced by a left frontal glioma
http://brain.oxfordjournals.org/content/early/2014/

このエントリーをはてなブックマークに追加
TimeLine: ,
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 血液中アンフィレグリンが心房細動の機能的バイオマーカーとなる可能性-神戸大ほか
  • 腎臓の過剰ろ過、加齢を考慮して判断する新たな数式を定義-大阪公立大
  • 超希少難治性疾患のHGPS、核膜修復の遅延をロナファルニブが改善-科学大ほか
  • 運動後の起立性低血圧、水分摂取で軽減の可能性-杏林大
  • ALS、オリゴデンドロサイト異常がマウスの運動障害を惹起-名大