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鳥取大 癌を容易に正常細胞や良性細胞に変換できることを発見

読了時間:約 1分16秒
2014年02月06日 PM07:00

Scientific Reports誌にて公開

鳥取大学医学部 病態解析医学講座薬物治療学分野の三浦典正准教授ら研究グループは、世界で初めて、単一のマイクロRNAを悪性度の高い未分化癌に導入することにより、容易に悪性度を失わせて、正常幹細胞へと変換できることを発見した。この研究成果については1月24日、国際的科学誌「Scientific Reports」のオンライン版にて公開された。

(画像はプレスリリースより)

単一のマイクロRNAの導入による効果

がん治療や再生医療において、多数腫のマイクロRNAを併用したリプログラミングの試みはこれまでもなされてきたが、今回のようにたった一つでこのような効果をもたらす報告は世界初となる。

研究グループ代表は、shRNA法という遺伝子発現を抑制する手法により、自身がクローニングしたRNA遺伝子に関連して10種程度のヒトマイクロRNAが発現変動することを突き止めた。そして、一つ一つのマイクロRNAを癌細胞の中へ導入し、最も癌を抑制できる有効なものを検討した結果、miR-520dが驚くべき効果を発揮することを発見したという。

癌治療や再生医療への応用に期待

今回発見されたRNA分子のメリットは、癌幹細胞への感受性が高いことで、他に治療法のない末期的な担癌状態に奏功することと、抗がん薬が有効でなかった癌細胞に癌治療のアジュバント療法として奏功する可能性が極めて高いことだ。

このRNAからなる製剤開発により、癌に対する有効な医薬品に応用できるものと期待できる。また、再生医療においてもiPS細胞の品質管理などへの応用できる可能性があるとしている。(鈴木ミホ)

▼外部リンク

鳥取大学 プレスリリース
http://release.nikkei.co.jp/

Hsa-miR-520d induces hepatoma cells to form normal liver tissues via a stemness-mediated process
http://www.nature.com/srep/2014/140124/srep03852/

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