他大学との共同研究
7月29日、独立行政法人理化学研究所は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪患者の症状を模倣したマウスを簡便に作製する事に成功したと発表した。群馬大学・慶應義塾大学・日本医科大学との共同研究グループによるもので、研究成果はアメリカの呼吸器雑誌「American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology」オンライン版に掲載された。
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方法は肺気腫を発症させたマウスに毒素の一種「リポ多糖」を投与するというもの。「リポ多糖」を投与していないマウスに比べて強い炎症反応が確認され、細胞傷害性Tリンパ球の劇的な増加が見られた。CTによる気腫の解析結果でも、気腫化の進行が観察された。
COPD治療薬・予防薬の開発に
世界中でCOPDによって年間300万人以上が死亡しており、今後10年間ではさらに増加することが見込まれている。
発表記事は
今回、作製した増悪モデルマウスはヒトCOPDの増悪患者の症状を模倣しているため、増悪のメカニズム解明や治療薬•予防薬の開発に有用であると考えられます。(独立行政法人理化学研究所発表記事より引用)
と締めくくられている。(小林 周)
▼外部リンク
独立行政法人理化学研究所 発表記事
http://www.riken.go.jp/pr/press/2013/20130729_1/