厳しかった昨夏の熱中症
ポッカサッポロフード&ビバレッジは三重大学との共同研究で、ミネラル補給飲料を1週間継続して飲用すると熱中症対策に効果があり、ミネラルバランスの調整でさらに効果が高くなることを明らかにした。
消防庁によると、昨年の夏に熱中症とみられる症状で病院搬送された人は4万人以上、そのうち73人が亡くなり、重症患者は940人だった。熱中症は高温による臓器の直接傷害と臓器の血流量の減少が主要因とされる。熱中症になると体内のナトリウム量や水分量が減少し、体内の熱を放散できなくなる。
対策として、ナトリウムなどのミネラルを含んだスポーツ飲料を摂取することがあるが、その有効性は不明だった。
ミネラル補給飲料の有効性
水、ミネラル補給飲料と、各ミネラル(Na、K、Ca、Mg)の濃度を増減したミネラル補給飲料8種類、グルコースを加えたもの1種類の計11種類の飲料を作製して、9週齢のラットに与えた。1週間接種を継続した後に熱暴露による心臓の熱耐性、傷害の度合いを評価した。
その結果、心臓の熱耐性が増強され熱ストレスタンパクの発現量が減少するなど心負荷、脳および心筋傷害を軽減し、熱中症に効果のあることがわかった。11種類の飲料では、Caイオン、Mgイオンを減らした飲料群に傷害関連、心臓関連の遺伝子発現量の低下が見られた。
今後、ミネラルの濃度比率を検討すれば、より効果の高い熱中症対策を期待できるという。同社は熱中症を予防するミネラル配合に関する特許を三重大学と共同で出願した。(馬野鈴草)
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ポッカサッポロニュースリリース
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