医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 協和発酵キリン、パーキンソン病新薬発売

協和発酵キリン、パーキンソン病新薬発売

読了時間:約 1分10秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年06月19日 AM07:13

パーキンソン病は、脳の中の黒質にある神経細胞の減少により、運動を円滑に行うように脳からの指令を筋肉に伝える神経伝達物質であるドパミンが減少するために引き起こされる疾患である。原因はまだ不明で、中高齢者に発症し、10万人あたり100人以上はいるとされ、65歳以上ではさらに増加する。

症状としては、振戦、無動、固縮、姿勢反射障害が、四大パーキンソン症状である。振戦とは、ふるえのことを指し、パーキンソン病の場合、指からはじまることが多く、手、腕、脚、顎などにみられる。無動とは、のろくぎこちない動作になることで、前かがみになって、顎がちょっと突き出し、歩幅が狭くなる。固縮とは、手足の筋肉が硬くなることである。姿勢反射障害は、起立時に、何かの弾みで姿勢が揺らいだときに、瞬間的に姿勢を立て直すことができずに倒れこんでしまう。他に、立ちくらみ、頑固な便秘、頻尿や残尿などの自律神経症状もみられる。症状が進んでくると、意欲が低下、幻覚、妄想などの精神症状、認知症が認められる場合もある。

(画像はウィキメディアより)

A2A受容体拮抗薬発売

協和発酵キリンは、2013年5月30日に新規パーキンソン病治療剤「(R)錠20mg」(一般名:イストラデフィリン)を発売した。本剤は、アデノシンA2A受容体拮抗薬というファーストインクラスのパーキンソン病治療剤である。国内で実施された臨床試験において、本剤はウェアリングオフ現象(薬効時間が短縮し、服用後数時間を経過するとその効果が消退する現象)を改善し、良好な忍容性を示した。

本剤の用法・用量は、レボドパ含有製剤と併用し、通常、成人にはイストラデフィリンとして20mgを1日1回経口投与する。なお、症状により40mgを1日1回経口投与できる。 (堤朝子)

▼外部リンク

 ニュースリリース2013年5月29日
http://www.kyowa-kirin.co.jp/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待