画期的な新薬が求められている潰瘍性大腸炎・クローン病治療
武田薬品は、中等度から重症の活動期潰瘍性大腸炎およびクローン病を対象とした、治療薬Vedolizumab(一般名、開発コード: MLN0002)について、欧州医薬品庁(EMA)に販売許可申請を提出したことを発表した。
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同病は炎症性腸疾患の二大疾患。ヒト化モノクローナル抗体であるVedolizumabが承認されると、消化管に選択的に作用する初めての生物学的製剤となる。
申請の経過
販売許可申請は、臨床第3相試験である「GEMINI 1試験」「GEMINI 2試験」「GEMINI 3試験」「GEMINI LTS(長期安全性)試験」のデータに基づいている。
これらの試験では、少なくとも1回の標準治療、あるいは抗TNFα抗体による治療を施行し不応であった中等度から重症の活動期潰瘍性大腸炎およびクローン病を対象として「奏効、寛解」などを評価項目とし、有効性、安全性を検証している。
ベルギーのルーヴァン・カトリック大学の医学部教授であるPaul Rutgeerts博士は、
「現在、潰瘍性大腸炎とクローン病については、根本的な治療法がなく、疾病をコントロールし、症状の軽減ひいては寛解を達成できる新たな治療オプションが求められています。本薬は、その選択的な作用機序から、新たな治療オプションになるものと期待しています」
(武田薬品ニュースリリースより)
(武田薬品ニュースリリースより)
と述べている。(佐々木理恵)
▼外部リンク
武田薬品ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2013/20130308_5676.html